2024年最新!C/C++で始めるllama.cppによるLLM推論入門ガイド
2024年最新のllama.cppを使い、C/C++で軽量なLLM推論をローカル環境で実現する方法を解説。CPUだけで高速動作可能な技術を紹介します。
Shelled AI (日本)
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あ、またお会いしましたね!前回の「RAGシステムの構築とデバッグ手法の習得」、いかがでしたか?「埋め込みモデルの選定とカスタマイズ、もっと詳しく知りたい!」というコメントをたくさんいただきました。やっぱりみんな気になりますよね。今日はそのリクエストにしっかり応えて、具体的な手法や効果、実践例まで、じっくり掘り下げていきます。
正直、私も最初は「有名どころ使っとけばOKでしょ」と思ってました。ですが、実際に本番運用や特定ドメインで使い始めると、「あれ、全然思ったほど精度が出ない…」と何度も壁にぶつかりました。埋め込みモデルって、ただの“変換ツール”じゃなくて、RAG(Retrieval-Augmented Generation)システムの精度や使い勝手を左右する心臓部なんです。だからこそ、モデル選定とカスタマイズは本当に大事。これ、痛感しました。
この記事では、以下のポイントを一緒に学んでいきます。
完璧を目指す必要はありません。私も失敗を繰り返しながら、少しずつ理解を深めてきました。この記事を読み終えるころには、埋め込みモデルの選定やカスタマイズに自信が持てるようになるはず。さあ、一緒に始めましょう!
「埋め込みモデル」って聞くと、なんだか難しそうですよね。私も最初は「何それ?」状態でした。でも、実際にプロジェクトで使ってみると、その威力にびっくり。
ざっくり言うと、埋め込みモデルはテキストや単語、文を「意味を持った数値ベクトル」に変換してくれる仕組みです。例えば「猫」と「犬」は似た意味なので、ベクトル空間でも近い位置に配置される。逆に「猫」と「自動車」は全然違う場所になる。これが、埋め込みの面白いところ。
最近はBERTやSentence-BERTのように「文全体の意味」をしっかり捉えられるモデルが主流。単語の並び以上の文脈も反映できるので、検索やFAQシステムの精度がグッと上がります。実際、社内FAQの自動応答にSentence-BERTを試したとき、「似てるけど違う質問」もちゃんと区別してくれて感動しました。
ちょっと一息。なぜ今、埋め込みモデルが重要なのか?グローバルなデータ環境が当たり前になったからです。多言語対応のモデル(mBERTやXLM-Rなど)があれば、日本語と英語、中国語のデータも同じ空間で比較できる。例えば日本のECサイトで中国やアメリカからの検索にも対応できる。これ、運用面でもめちゃくちゃ便利です。
応用例もたくさん。検索エンジンでユーザーのクエリと文書をベクトル化して高速マッチングしたり、FAQ自動応答で「この質問、過去のどれと一番近い?」を判定したり。私の場合、推薦システムでユーザーの行動履歴から「あなたにおすすめ」を出すのにも活用しました。埋め込みの精度次第で、ユーザー体験が大きく変わるので、モデル選びは本当に慎重になります。
ちょっとしたコツですが、業界特有の用語や文脈が多い場合は、既存モデルをそのまま使うより「微調整(ファインチューニング)」した方が断然効果的。私も医療系プロジェクトで痛感しました。標準モデルでは細かいニュアンスが捉えきれず、専門データで微調整したら、精度が劇的に上がったんです。
「なんだか難しそう…」と思うかもしれませんが、使いこなせると本当に強力な武器になります。最初は失敗もあると思いますが、そこから学べることも多いですよ!
では、主要な埋め込みモデルの種類と特徴について、一緒に見ていきましょう。
BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)は、2018年にGoogleが発表したNLPの革命児。Transformerというアーキテクチャをベースに、文脈を左右両方向から読み取る「双方向性」が特徴です。日本語も含め、さまざまな言語で高いパフォーマンスを発揮します。
私がBERTを初めて使ったとき、「こんなに精度が上がるのか!」と正直驚きました。特に日本語の文章分類や感情分析タスクで、従来の手法と比べて圧倒的に良い結果が出たんです。ただ、モデルサイズが大きくて推論が遅い、学習コストが高いといった課題も感じました。皆さんも「これ、実用で使えるの?」と不安に思ったことありませんか?
BERTの改良版として登場したのがRoBERTa。BERTの学習手法を見直し、より大規模なデータセットで、バッチサイズやエポック数も増やして学習しています。その結果、BERTよりも性能が向上。特にマスク化されたトークンの予測方法を変えたり、Next Sentence Prediction(NSP)を省略したりしている点がポイントです。私がRoBERTaを試した際、英語タスクでは明らかにスコアが良くなる印象でしたが、日本語ではまだBERT系列の派生モデルが主流かな?という感じでした。
「じゃあ多言語対応モデルはどう選べばいいの?」と思った方、ここが重要なポイント。mBERT(Multilingual BERT)は104言語に対応し、クロスリンガルタスクに強いのが売りです。例えば、日本語と英語の両方で製品レビューを分類したい場合、mBERTなら1つのモデルで対応可能。でも、XLM-RoBERTa(XLM-R)はさらに多言語コーパスで学習され、mBERTよりも多言語での応用力が高いです。私もこれを使って韓国語と日本語の文書分類に挑戦したんですが、正直mBERTよりXLM-Rの方が安定していました。
失敗しながら最適なモデルを探す過程も楽しいですよね。皆さんもぜひ、実際に触ってみて自分の用途に合ったモデルを選んでみてください!
「埋め込みモデルのファインチューニング」って、なぜ必要なの?私も最初は「事前学習済みモデルをそのまま使えばいいんじゃない?」と思ってました。でも、実際に日本のビジネスメール分類やカスタマーサポートの自動応答など、特定の業種や日本語特有の文脈を扱うタスクだと、既存モデルだけでは精度が伸び悩むんです。
そういうときに“ファインチューニング”が活躍します。
ファインチューニングの目的は、モデルが持っている「一般的な理解力」を活かしつつ、自分のデータやタスクにピタッと合うように最適化すること。
たとえば、BERTやsentence-transformersの日本語モデルを使って、企業のFAQ検索用にカスタマイズしたいとします。
実際に私がやったケースでは、ファインチューニング後の検索精度が約10%向上しました(正直、最初はここまで違うと思ってなかったです…)。
でも、ここで油断は禁物。**過学習(オーバーフィッティング)**のリスクがつきまといます。
例えば、手持ちのFAQが100件しかないのに、モデルの全パラメータをガンガン更新すると、「訓練データには強いけど新しい質問には弱い」状態になりがち。
対策として有効だったもの:
「じゃあ、全部ファインチューニングすれば最強?」
…実は、それは計算コストが爆増します。
特に日本の中小企業さんだと、GPUリソースが無いことも多いですよね。私の場合、Colabの無料枠で部分的ファインチューニング(最終層だけ更新)をやったら、フルチューニングの10分の1くらいの時間で終わりました。
効率化のコツ:
requires_grad=False
で層を凍結)from transformers import AutoModel, AutoTokenizer
import torch
model_name = "cl-tohoku/bert-base-japanese-whole-word-masking"
tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained(model_name)
model = AutoModel.from_pretrained(model_name)
# 全層を一旦凍結
for param in model.parameters():
param.requires_grad = False
# 最終層だけ微調整
for param in model.encoder.layer[-1].parameters():
param.requires_grad = True
# あとは通常通り学習ループ
ファインチューニングは「自分だけのモデル」を作る最短ルート。ただし、過学習と計算コストには要注意です。
私も「最初はよく分からなくて全部更新→GPU落ちる→やり直し」なんてことがありました…。
皆さんもぜひ、部分的な微調整や早期停止を取り入れて、自分の用途にぴったりな埋め込みモデルを目指してください!
まず、埋め込み生成って、普通にやると意外と時間がかかるんですよね。私も最初、「もうちょっとサクサク動かないかな?」と感じたこと、何度もあります。特に日本の企業で大量のテキストデータを扱う現場だと、速度とコストのバランスが本当に悩ましいポイント。じゃあ、どうやって高速化&大規模データ対応を進めていくのか、一緒に見ていきましょう!
埋め込み生成を高速化するには、まずハードウェアの力を借りるのが一番手っ取り早いです。具体的には、GPUやTPU。たとえば私が以前、ECサイトの商品説明文を数十万件処理したとき、CPUだけだと1日かかったのが、GPUに切り替えたら数時間で終わったんです。これは本当に感動しました。
あと、量子化(Quantization)や蒸留(Distillation)といったモデル圧縮技術もおすすめ。これらを使うとモデルサイズがぐっと小さくなり、推論も早くなるんです。最初は「モデルを小さくして大丈夫?」と心配でしたが、意外と精度も落ちなくて、「これなら実用的!」と思いました。
さて、データが大きくなると、処理自体も工夫が必要です。バッチ処理とストリーミング処理、この2つの使い分けがポイント。バッチ処理って、一度にまとめてデータを流し込むので、GPUの並列処理能力を最大限活かせます。ただ、リアルタイム性が求められる場合はストリーミング処理が有効。実際、あるチャットボット開発プロジェクトで、ストリーミングを取り入れたら、応答速度もぐっと上がりました。
さらに、Apache SparkやRayのような分散処理フレームワークを使うと、日本の大手金融や小売のようなビッグデータ現場でもスケールできます。私も最初はSparkのセットアップでミスしてエラーまみれになりましたが、慣れると劇的に処理が早くなりました。
API利用時のレイテンシ、皆さんも気になりませんか?OpenAI Embedding APIを例にすると、リクエストをバッチ化して送るだけで、レスポンスタイムが体感で半分くらいに短縮されることも。よく使う埋め込みはローカルキャッシュ、おすすめです。私の場合、キャッシュを使い始めてから、APIコストが月額で3割近く下がりました。
モデルの選定やパラメータも予算と用途に合わせて最適化するのがコツ。正直、最初は「どのモデルが一番コスパ良いの?」と迷いましたが、色々試してみてようやくベストバランスを見つけました。
ちょっと駆け足で紹介しましたが、「高速化」と「大規模対応」、どちらも小さな工夫とトライ&エラーの積み重ねが大事だと痛感しています。皆さんも「こんな方法試したよ!」という体験があれば、ぜひシェアしてくださいね。
さて、埋め込みモデルの選定について、注意すべきポイントとトレードオフを一緒に見ていきましょう。
まず真っ先に悩ましいのが「ドメイン適応」の問題です。皆さんも、「汎用の埋め込みモデルを使ったら、医療や法務みたいな業界特有の単語がうまく表現できなかった…」なんて経験ありませんか?私もまさに、金融データを扱ったときに「信用枠」とか「債権回収」といった言葉が意図通りに近しい意味でベクトル化されず、検索結果が微妙になったことがあります。これは、多くの埋め込みモデルがWikipediaなどの一般的なデータで学習されているため、専門用語や業界独自のニュアンスが抜け落ちてしまうからなんですね。
じゃあどうするかというと、ドメイン固有のデータで微調整(ファインチューニング)を行ったり、最初からドメイン適応済みのモデルを探すのが王道です。例えば、日本の医療業界では、メディカルテキストで学習した日本語BERTのカスタムモデルを使うケースが増えています。もちろん、ファインチューニングには追加のデータ準備やGPUリソースが必要なので、そこは現実的なリソースとの相談になります。私自身も「データ集めが大変…」と何度も頭を抱えました。
次に、「ベクトルの次元数」って意外と悩みどころです。高次元ベクトル(たとえば768次元)は表現力が高くて精度も上がるんですが、その分、距離計算やインデックス作成、そして検索のスピードが落ちるんです。しかも、クラウドのベクトルDBだとメモリ使用量やコストも跳ね上がります。逆に100〜300次元くらいの低次元に落とすと、処理は早いけど重要な意味情報を落とすことも…。私が初めて大規模データを扱ったときは、欲張って高次元にした結果、インデックス作成に1日かかってしまいました。用途やデータ量に応じて、最適な次元数を見極めるのが大事です。
そして最後に、API経由のモデル利用について。Google CloudやOpenAIのAPIは手軽で強力ですが、リクエストごとにコストが発生しますし、ネットワーク越しの応答遅延も気になります。特に日本国内で大量処理したい場合、APIのレイテンシがボトルネックになることも。私の場合、バッチ処理や結果のキャッシュを活用してコストと遅延を抑えました。でも、API制限に引っかかったことも何度か…。
まとめると、ドメイン適応・次元数・API活用、それぞれにトレードオフがあります。完璧な選択肢はなかなかありませんが、「どこにこだわるか」を明確にして、現実的な落としどころを見つけることが、結局は一番大事だと思います。皆さんも、ぜひ自分のケースでいろいろ試してみてください!
ここで、実際のプロジェクトで埋め込みモデルを使った文書検索システムを作ったときの話をしましょう。
社内FAQやナレッジベースがどんどん増えて、「あの情報どこだっけ?」と探すのが大変になってきたんです。そこで、「自然言語で検索できるシステムを作ろう!」という話になりました。
最初はsentence-transformersの日本語モデルをそのまま使ってみました。正直、最初の精度は「まあまあ」。でも、社内特有の用語や略語が多くて、「これ、もうちょっと何とかならないかな…」と感じました。
そこで、社内FAQの過去データを使ってファインチューニング。やり方は、FAQの「質問」と「回答」をペアにして、類似度学習。
(ここで3時間くらいデータ整形にハマりました…みなさんもデータ準備は計画的に!)
from sentence_transformers import SentenceTransformer, InputExample, losses, models
from torch.utils.data import DataLoader
# 事前学習済みモデルのロード
model = SentenceTransformer('sentence-transformers/paraphrase-multilingual-MiniLM-L12-v2')
# データセット例
train_examples = [
InputExample(texts=['質問A', '回答A'], label=1.0),
InputExample(texts=['質問B', '回答B'], label=1.0),
# ...
]
train_dataloader = DataLoader(train_examples, shuffle=True, batch_size=16)
train_loss = losses.CosineSimilarityLoss(model)
# ファインチューニング
model.fit(train_objectives=[(train_dataloader, train_loss)], epochs=2, warmup_steps=100)
ファインチューニング後、テストで「似てるけど違う質問」もちゃんと区別できるようになり、検索精度が体感で2割くらいアップ。社内からも「前より断然使いやすい!」と好評でした。
(最初は「これ本当に役立つの?」と疑われてたので、ちょっと嬉しかったです)
データ量が少ないときは過学習に注意。私も最初はエポック数を多くしすぎて、テストデータで全然当たらなくなりました。早期停止やバリデーションセットの活用、大事です。
本記事では、埋め込みモデルの基礎から主要な種類、カスタマイズ方法、高速化技術、選定時の注意点、そして実践例までを体系的に解説しました。これで、RAGシステム構築やデバッグに不可欠な、最適な埋め込みモデルの選定とチューニング力が身についたはずです。
今後は、ご自身のプロジェクトに合ったモデルを選び、小規模な検証から始めて実運用へとステップアップしてください。AIの進化は目覚ましく、埋め込み技術の活用もますます広がります。「今」から実践し、未来を変えるデータ活用の第一歩を踏み出しましょう。
どの埋め込みモデルがタスクに適しているかを判断するために、精度や多様なベンチマーク指標を理解する必要がある。
既存の埋め込みモデルを自分のデータセットに適応させるための技術。モデル選定と密接に関わる。
モデル選定後の評価やカスタマイズ時に、ベクトル空間を可視化・解釈する力が重要となる。
「難しそう…」と思っても、やってみると意外と楽しいです。私も何度も失敗しましたが、そのたびに「次はこうしよう」と学びがありました。皆さんも、ぜひ一歩踏み出してみてください!質問や体験談、コメントでお待ちしています。